毎日をただなんとなく過ごさない

興味あることを気ままに。くだらないことも真面目なことも。

ヒッチハイク5日目(前) 〜密室1時間、そして〜




午前、起床。

荷物をまとめてゲストハウス"和楽庵"を後にする。










さて、どうしようか。

京都から脱出するにはどこでヒッチハイクするのがベストなのか。とりあえず名神高速道路入り口を目指して歩く。

歩く。


たぶん今回の旅で既に5.6時間分は歩いてる。
初日に飛ばしすぎて3時間歩いた時点で足に異変を感じていたけれど、もうその感覚すらわからない。


そしてとうとう新たな技を覚えた。


その名も
"ながらヒッチ"


ちなみにヒッチハイクhitchhikeの語源は

ヒッチハイクとは英語「hitchhike」からの外来語。
ヒッチハイクの「ハイク(hike)」は「歩く」を意味し、徒歩旅行であることを表している。
「ヒッチ(hitch)」は鍵やロープなどを「引っ掛ける」の意味で、通りがかりの自動車をひきとめることを、牛馬などに輪を投げて引っ掛け捕らえることに喩えたものである。

となっており、基本移動手段としての徒歩は認められている。


そしてこの"ながらヒッチ"、後ろ向きで歩きながらベストポイントを探しつつもスケッチブックを掲げ車を止めにはいる、なんとも高度な技だ。
1番の注意点とすれば段差につまずき、ちょうど赤信号で止まっている車たちの目の前でスケッチブックを天に向かって投げ、盛大にコケることだろう。
ちなみに僕はバカなのか学習能力が足りないのか、それとも注目度を上げたいのか、2度も盛大にやらかしてしまった。
その時の注目度といったら普通にスケッチブックを掲げるものとはまるで比にならない。
1度スケッチブックで注目を集めておいて、ある程度みんなが見たところでそのスケッチブックを上に投げ持っていた者が視界から消えるのだ。その上リュックを背負っているのでただコケるのではなくコケたあとに反動で回転まで加えてしまう。
終いには「大丈夫ですか?」と助手席から声をかけられたりもするが、「そんなことより僕を乗せてください」と言ってしまうほど僕は必死だ。


改名しよう。

"ながらヒッチローリングズッコケ"
歩きながら捕まえて回転しながらコケる。
なかなかにいい名前だ。



そんなこんなことをしながらも誰にも拾ってもらえず、結局IC近くのコンビニに到着。

ここで"ヒッチハイク"を試みる。












10分後

???「どこまで行きたいの坊や?」


振り返るとそこにはまるでナタリーポートマンばりの女神様が立っていた。


僕「あ、えっと、、、どこでもいいです!!!」


いや、どこでもはよくないだろ。スケッチブックに名古屋方面って書いてんだからそう言えよ。

と思いつつもあまりの美貌に興奮してしまいうまく言葉が出ない。


女神様「名古屋に行きたいの?途中までだったら乗せていくけど」




むしろ僕の上に乗ってくだ




妄想野郎(僕)「高速に入れればどこでも大丈夫です!!」


女神様「そう、じゃあ乗りなー」




そして着いて行くとそこには白いベンツ。事情によりクラスまでは言えないものの1000万を軽く超えるのは間違いない。さらに女神様の右手にはビール。運転席を見てみるとそこにはスーツを着用しサングラスをかけてこっちを見ている男性が鎮座していた。



目が覚めた妄想野郎(僕)「ありがとうございます!!どうかよろしくお願いします!!!」ペコペコペコリ〜

軽く5人は沈めてきたであろう男性「…」

女神様改めお姉様「まあ後ろに座ってー♪」


そう言うとお姉様はコンビニの中へ。

再度これでもかとお礼を言いながら荷物を抱え車に乗る。



"ちょこん。"
という擬音があるが、まさにその言葉がぴったりだろう、ちょこんと座った僕は、何か言わなくてはとネタを考えるが普段から何も考えていないため全く何も出てこず、

ちょこん僕「今帰りの途中ですか?」





何を言ってるんだ俺は、何だそのまるで夜の街で、そこらへんの酔っ払いに「一杯飲んでいきやせんかお兄さ〜ん?」みたいな質問は




軽く7.8人は沈めたであろう男性「…えぇ。」











えぇぇぇぇぇぇ!!
終わり!?会話終わり!?いやそりゃたしかに質問が質問だけどなんかもっとこう、、、ほら、、、



ガキ(僕)「か、観光とかですか?」



沈める時は自分で手を下すまでもないであろう男性「まぁ…。」











会話終了。













お姉様は一体いつになったら戻ってくるのか。それともこのまま戻ってこないで僕は沈められるのだろうか。

本気でそう考えていたその時、お姉様が助手席のドアを開け車に乗り込んだ。


お姉様「ごめんごめん、トイレ待ってたらあまりにも出てこないからドア蹴破ってきちゃった☆てへっ♪」





シャレにならん。きっとうまく笑えてなかっただろう笑顔で「はははーそうなんですねー」と応える。



そして車は走り出し、約1時間ほど先の目的地へと向かう。。。














続きは後編へ。